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人モデルで歩くアニメーション

 人のモデルを使用して歩くアニメーションを作成してみましょう。
 基本的な操作は他の Tips である程度覚えているものとします。

 では、「Sample」フォルダから「n175.mqo」ファイルを読み込んでモデルを表示させます。

 このモデルファイルは「Mira Studio」で配布されているモデルデータを、私が少し書き換えて使用させていただきました。詳しくは「Sample」フォルダ内の「著作権.html」を見てください。


 こんな感じで表示されます。

モデル


 ではボーンを作成します。
 ボーンに関してあまり複雑には作成しません。要点だけを説明するので、指とか細かい部分は簡略化します。


胴体のボーン まず胴体のボーンを作成します。下のように腰の下(股)を一番の親にして、上に向かって3本作成します。場合によっては、真ん中のボーンをはずして2本にしてもいいです。

モデルの線の色は環境設定で変えています


 続いてそのまま左腕のボーンを下のように作成します。
左腕のボーン

 そうしたら、右腕のボーンを作りますが、今回は「複製」機能を使用して左右対称に配置するようにします。
 もちろん、反対側をそのままクリックしていってもいいです。
 どちらの場合でも最終的に左右対称になるような設定を行います。


 まず、中央から肩にかけてのボーンを選択します。ボーンの先端をクリックするか、ツリービューのボーンをクリックして選択できます。
肩のボーンを選択
 次にボーン構成のツールバーの「子連動」がチェックされている状態にします。
子連動


 そうしたら、「複製」ボタンを押します。
複製
 すると、同じ場所に同じボーンが作成されるので、新しく作成されたボーンの一番の親を選択して下さい。
複製されたボーン


 プロパティの下にある「親を中心軸にして反連させる」にチェックをいれ、位置反転ボタンを押します。

ボーンの反転


 反対側の腕にほぼ等しいボーンが作成できました。

対象のボーン


首と頭のボーン 次に首の親となるボーンを選択して、首と頭のボーンを作成します。位置の関係上3本作成しています。


左足のボーン 足は、一番最初の親から、右のように3本作成していきます。


 モデルを「F1」キーで横向きにし、ドラッグでジョイントの位置修正と、つま先にかけてのボーンを作成します。

左足のボーン

 本来はもう1つ2つボーンを作成したほうが柔軟性が出来るのですが、ハイポリゴンでないので1個にしておきます。


両足のボーン 腕と同じ手順で、足の反対側も複製してしまいます。
 これでボーンの作成は終わりです。ただ、位置の調節上、仕方なく作ったボーンがあるので、このボーンを「浮動ボーン」にしてしまいます。
 ボーンはもう作成しないので「編集モード」に切り替えてください。


 場所は下の3箇所です。
首の下 股から足の根元にかけての部分
 首の下と、股から足の根元にかけての部分です。これらを選択して、ボーン設定の「ボーンタイプ」を「浮動ボーン」に変更してください。
浮動ボーン


 するとボーンの色が赤に変わり、アニメーション時のデータ量を軽減させることが出来ます。

ボーンが赤色になる

 次にボーンの名前を変えますが、分かりやすいように変えてもらえば結構です。
 名前はサンプルデータを見てください。


 次にボーンの左右対称設定を行います。腕や足は基本的に左右対称になることが多いので、この設定を行うと、ボーンの位置調整アニメーションで操作が楽になります。

 ウインドウ左にある「ボーン設定」をクリックしてください。

ボーン設定


 下のようなウインドウが表示されると思います。

ボーン設定ダイアログ


 まず、プロパティパネルのツリーから左右対称にしたいボーンを選択します。続いてボーン設定のツリーから反対側のボーンを選択し、対称の「X」にチェックをいれ「追加」ボタンを押します。

対称ボーン設定


 すると、下のリストに対称ボーンが追加されます。反対側のボーンは自動的に設定されるので、残りのボーンも同じように設定していきます。

対称ボーン


 対称設定したボーンは、移動させたときに自動的に親の位置から相対的な対称位置に移動されるようになります。

対称位置に移動される


 次に頂点ウエイトを指定します。実は、ボックスを使用しなくてもボーンの自動ウエイト設定で十分綺麗に動きます。

 なので、頂点ウエイトボックスの作成が面倒な人はアニメーションのところまで飛ばしても結構です。ボックスを作成する人はこのまま進んでください。


腰のボックス 基本的に各ボックスをボーンの周りに配置すればOKです。要点だけを説明するようにします。
 モデルのポリゴン量によって囲み方など変わるので、各自いろいろ試してください。

 腰は「腹の下」「足の付け根」を囲むように配置します。


 もし、違うボーンでボックスを間違って作成した場合は、作成したボックスをボーンにドラッグすることにより、ボックスをドラッグ先のボーンに関連付けることが出来ます。
ボックスのドラッグによる関連付け


 腹は、胸の下から腹の下を囲むようにします。

腹のボックス


 胸は「腹の上」「肩の真ん中あたり」「首の下」を囲みます。

胸のボックス


 肩は肩全体を囲めばいいと思います。

肩のボックス


 左上腕は「肩の真ん中」から「肘の下腕寄り」を囲みます。肘の中央でなく、その先まで囲むのは、肘の曲がりを滑らかに動かすためのテクニックです。(滑らかな頂点ブレンド

上腕のボックス


 左下腕は「肘の上腕寄り」から「手首」を囲みます。手首も変で無い程度に余分に囲みます。

下腕のボックス


 手の平は手首から手の先まで囲みます。指先のボーンがないので特に注意すべき点はありません。

手のボックス

 同じように右腕のボックスも作成しますが、左右のボーンが対称ボーンであり、ボックス作成パネルの下記のチェックが付いている場合は、反対側のボックスは自動で作成されます。
手のボックス


 首は少し手をつけなければいけません。
 モデリングソフトで、頭と体が別々のオブジェクトで作成されているなら、ボックスをオブジェクトごとに適用させるか決められるのですが、今回のモデルは単体オブジェクトなので、ボックスをうまく変形させる必要があります。
 まずボックスを作成する前に、ボックス作成ダイアログから、Z方向分割を「2」にしておきます。

ボックス作成ダイアログ 分割数


 次に首を囲むようにボックスを作成します。
 ここで、ボックスを変形させるために「編集モード」に切り替えておきます。

首のボックス 編集モード


 次に「F1」キーを押して横向きにします。
 ボックスの頂点を移動させるので、移動モードに設定しておきます。

ボックス移動モード


 この状態で、ビューをドラッグすると、四角い枠が表示させるので、ボックスの頂点や面を囲むと緑色になり選択状態になります。

移動マニピュレータ

 なにやら矢印みたいなものが表示されますが、これは「マニピュレータ」と呼ばれ、これをドラッグすると、指定した方向に移動したり、回転させたりすることが出来ます。


 これを使用して、下のように首を囲む感じで、ボックスの頂点を移動させます。奥にも頂点が重なっているので、頂点を囲むようにドラッグしてまとめて選択してください。
首のボックス

 変な風に移動してしまったら、「アンドゥ」で戻して再度挑戦してください。これが終わったら、ボックスの分割数を全てに戻しておきます。


頭のボックス 頭は丸ごと囲んでOKです。髪の毛とか動かしたいのなら、さらに細かく設定することになります。


膝上のボックス 膝上は、足の付け根ほどから、膝下にかけて囲みます。体の中央は囲まないほうがいいかもしれません。

 反対側の足を含めないように注意して下さい。


膝下のボックス 膝下は、膝上から足首にかけて囲みます。ポリゴンが多くないので特に注意する点はありません。


 足は下のようにします。

足のボックス

 左足が出来たら、右足も同様にして作成します。


 全ボックス表示で下のような感じになります。

全ボックス ボックスの配置


 ボックスの重なり部分ですが、ある程度頂点から離したほうが、綺麗にブレンドされるので、拡大などを使用して調節するとよいでしょう。

モデルの頂点に重なっているボックス モデルの頂点から少し離す

 データを保存し、モーション編集に移ります。


 アニメーションをひとつ追加し「設定」ダイアログを開きます。
アニメーション設定ダイアログ

パラメータを下のように設定します。
・名前:歩く
・アニメーション時間:1200 (1.2秒)
・アニメーション開始終了時間:500 (ミリ秒)


 今回は、最初と終わりのキーをあわせて7つのキーを作成します。それ以外のフレームは線形補間に任せることにします。

 また、ボーンを動かしたときに、自動でキーの設定や更新をかけるようにするので、アニメーションパネルの「自動更」と「自動読」にチェックを入れます。

自動更新と自動読み込み


アニメーション設定ダイアログ では最初の0フレーム目を下のようなポーズにします。
 次のページに進んでください(編集は次からです)。


アニメーション設定ダイアログ まず最初に片腕を下ろしておきます。ツールバーで回転にチェックをいれ、真正面から操作し、上腕のボーンをドラッグします。(軸はドラッグしていけません


 上腕のボーンを選択したままで、右クリックして「姿勢対象」を選択します。すると反対側のボーンが左右対称になるように回転されます。

姿勢対称 反対側のボーンも対称になる


 続いて腕を振っている状態にしますが、ここでのポイントは「」も動かすことです。よく上腕だけを振らせる人がいますが、実際には肩も動くはずです(ただし不自然にならないように)。
 人の動き方とかいろいろ観察してみるといいかもしれません。

肩の動き


 腕を横から見た図です。

腕の形


足の形 足はこんな感じに曲げておきます。

 これで0フレーム目は終わりですが、自動更新にチェックしているのでキーは勝手に登録されます。


 次にこの姿勢を、最後の72フレーム目に登録してしまいましょう。なぜかというと歩くアニメーションはループさせるのが基本なので、最初と最後の姿勢は同じでなければいけません。

 コピーする方法はいくつかあるのですが、今回は「固定コピー」を使用します。これは同じボーン同士のみコピー&ペーストできる機能です。


ボーンの全選択 キーボードの「Ctrl」と「A」を同時に押してください。ボーンが全選択されます。


 続いて、右クリックメニューから「固定コピー」を選択します。すると、現在選択しているボーン全ての姿勢が一時的にコピーされます。
 そしたら、フレームトラックバーを「72」に移動させます。

固定コピー

フレームを移動


固定ペースト同じ姿勢になる 姿勢が戻ってしまいますが気にしないでください。そしたら、右クリックメニューから「固定ペースト」を選択します。
 すると同じ姿勢を取るはずです。キーは自動更新されます。


 では続いて「36」フレーム目を作成します。なぜ真ん中から作成するかは、後で分かると思います。

 トラックバーを移動したら、右クリックメニューから「全体の姿勢反転」を選択してください。ボーンは選択されていなくてもいいです。

全体の姿勢反転


反転した姿勢 すると、対称設定しているボーンの姿勢が反転されるはずです。これで36フレーム目は終わりです。簡単ですね。
 このように、対称ボーンを設定していると、反転対称が簡単になります。


補間された姿勢 では「12」フレーム目を作成しますので、トラックバーを移動させてください。
 移動させるとわかりますが、間の姿勢が自動的に補間されているので、次の姿勢を作るのが簡単になります。

補間された姿勢


12フレーム目の姿勢 12フレーム目の姿勢は下のようにします。

 見えないですが、左腕はほぼ垂直でいいと思います。


24フレーム目の姿勢 24フレーム目の姿勢は下のようにします。

 左下腕がやや前に出ます。


48フレーム目の姿勢 さて、48フレーム目は12フレーム目の姿勢を反転させた形なので、トラックバーを12フレーム目に移動させ、ボーン全選択、固定コピーします。

 続いて、48フレーム目に移動し、固定ペースト全体の姿勢反転で出来上がりです。


60フレーム目の姿勢 同様の方法で、24フレーム目を元に、60フレーム目の姿勢を作成します。
 これで全てのキーの作成が終わりました。
 では、さっそく再生してみましょう。


 再生すると分かりますが、人が空中で足を振っているようにしか見えないはずです。

 普通、足を開いた状態では体の重心が下がるはずなので、0、36、72フレーム目のキーの体の位置を少し下げてみます。


 ツールバーの「移動」をチェックし、キーを選択し、ルートの位置を少し下に下げてみます。

ルートの位置を下げる

 これを3つのキーに対して行ってください。


 できたら再生しておかしい所が無いか確認し、あれば修正していきます。

 確認と修正を繰り返して、問題がなくなれば完成です。


更新履歴

更新日時 更新内容
2008/05/01 ページ作成