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  モデルの回転

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 前回は「移動」を行いましたが、向きが変わっていませんでした。もちろん移動する方向によって向きが変わらないとおかしいので、今回はモデルを回転させることにします。
 Y軸を回転軸としてキーボードの「←→」にそれぞれモデルが回転します。

モデルの回転

 下のリンクから今回のプロジェクトをダウンロードできます。

ファイル名 言語 サイズ バージョン
rotation_cs_1_1.zip C# 55KB 1.1
rotation_vb_1_1.zip VB.NET 61KB 1.1
rotation_cpp_1_1.zip C++/CLI 29KB 1.1

 今回のメインコードファイルを載せます。重要なコードを赤色で表示させています

MainSample.cs

using System;
using System.Collections.Generic;
using System.Diagnostics;
using System.Drawing;
using System.Text;
using System.Windows.Forms;
using Microsoft.DirectX;
using Microsoft.DirectX.Direct3D;

namespace MDXSample
{
    /// <summary>
    /// メインサンプルクラス
    /// </summary>
    public partial class MainSample : IDisposable
    {
        /// <summary>
        /// モデルのY軸回転(Degree)
        /// </summary>
        private float _rotate = 0.0f;


        /// <summary>
        /// アプリケーションの初期化
        /// </summary>
        /// <param name="topLevelForm">トップレベルウインドウ</param>
        /// <returns>全ての初期化がOKなら true, ひとつでも失敗したら false を返すようにする</returns>
        /// <remarks>
        /// false を返した場合は、自動的にアプリケーションが終了するようになっている
        /// </remarks>
        public bool InitializeApplication(MainForm topLevelForm)
        {
            // フォームの参照を保持
            this._form = topLevelForm;

            // 入力イベント作成
            this.CreateInputEvent(topLevelForm);

            try
            {
                // Direct3D デバイス作成
                this.CreateDevice(topLevelForm);

                // フォントの作成
                this.CreateFont();

                // Xファイルからメッシュ作成
                this.LoadXFileMesh("Deruderu.x");
            }
            catch (DirectXException ex)
            {
                // 例外発生
                MessageBox.Show(ex.ToString(), "エラー", MessageBoxButtons.OK, MessageBoxIcon.Error);
                return false;
            }

            // XYZライン作成
            this.CreateXYZLine();

            // ライトを設定
            this.SettingLight();

            return true;
        }

        /// <summary>
        /// メインループ処理
        /// </summary>
        public void MainLoop()
        {
            // カメラの設定
            this.SettingCamera();


            // キー操作で回転パラメータを変化
            if (this._keys[(int)Keys.Left])
            {
                this._rotate += 5.0f;
            }
            if (this._keys[(int)Keys.Right])
            {
                this._rotate -= 5.0f;
            }


            // 描画内容を単色でクリアし、Zバッファもクリア
            this._device.Clear(ClearFlags.Target | ClearFlags.ZBuffer, Color.DarkBlue, 1.0f, 0);

            // 「BeginScene」と「EndScene」の間に描画内容を記述する
            this._device.BeginScene();


            // ライトを無効
            this._device.RenderState.Lighting = false;

            // 原点に配置
            this._device.SetTransform(TransformType.World, Matrix.Identity);

            // XYZラインを描画
            this.RenderXYZLine();


            // ライトを有効
            this._device.RenderState.Lighting = true;

            // 回転のための座標変換
            this._device.SetTransform(TransformType.World,
                Matrix.RotationY(Geometry.DegreeToRadian(this._rotate)));

            // メッシュの描画
            this.RenderMesh();


            // 文字列の描画
            this._font.DrawText(null, "[←→]±Angle", 0, 0, Color.White);
            this._font.DrawText(null, "θ:" + this._lensPosTheta, 0, 12, Color.White);
            this._font.DrawText(null, "φ:" + this._lensPosPhi, 0, 24, Color.White);
            this._font.DrawText(null, "Angle:" + this._rotate, 0, 36, Color.White);

            // 描画はここまで
            this._device.EndScene();

            // 実際のディスプレイに描画
            this._device.Present();
        }

        /// <summary>
        /// リソースの破棄をするために呼ばれる
        /// </summary>
        public void Dispose()
        {
            // メッシュの破棄
            this.DisposeMesh();

            // XYZラインの破棄
            this.DisposeXYZLine();

            // フォントのリソースを解放
            if (this._font != null)
            {
                this._font.Dispose();
            }

            // Direct3D デバイスのリソース解放
            if (this._device != null)
            {
                this._device.Dispose();
            }
        }
    }
}

 では、赤文字の部分を説明していきます。MainSamplePartial.cs ファイルのコードはこちらです。


/// <summary>
/// モデルのY軸回転(Degree)
/// </summary>
private float _rotate = 0.0f;

 今回は、モデルをY軸を回転軸として回転させるので、保持する値はθの値のみです。通常他にもX軸やZ軸を回転軸にしたり、または任意の回転軸を使ったりするのですが、いきなり複数の回転をやるのも難しいので、今回はY軸限定で行きます。

 とりあえず値を「0.0f」で初期化します。単位は「Degree」として扱います。


// キー操作で回転パラメータを変化
if (this._keys[(int)Keys.Left])
{
    this._rotate += 5.0f;
}
if (this._keys[(int)Keys.Right])
{
    this._rotate -= 5.0f;
}

 変化させる値はθのみなので、プラスかマイナスに変化できるように二つのキーを割り当てます。ほとんど今までと処理内容は同じです。


// ライトを有効
this._device.RenderState.Lighting = true;

// 回転のための座標変換
this._device.SetTransform(TransformType.World,
    Matrix.RotationY(Geometry.DegreeToRadian(this._rotate)));

// メッシュの描画
this.RenderMesh();

 処理内容が「移動」から「回転」に変わっただけです。モデルの位置情報を決定するのが「Device.SetTransform」というのは前回と同じで、第1引数に「TransformType.World」を渡します。

 前回と違うのは第2引数で、回転量をマトリックスに変換しなければいけないのですが、そこで使用するのが「Matrix.RotateY」メソッドです。Y軸を回転軸にするので「Y」を使用します。もちろん他に「X」や「Z」もあるので試してみてください。

 このメソッドにどのくらい回転させるかを「Radian」で渡します。今回フィールドとして持っているのは「Degree」なので「Geometry.DegreeToRadian」メソッドで「Degree」を「Radian」に変換しています。

 その後メッシュを描画すれば完成です。見事にモデルが回転します。

 コード的にはこれで終わりですが、計算方法や理屈などもっと知りたいなら、この下を読んでください。


 まず「Matrix.RotateY」メソッドですが、渡された値を下のようなマトリックスに変換しています。

Matrix RotateY

 なにやら難しそうに見えますが、どうあがいてもこうなるので覚えておいてください。
 では前回と同じポリゴンに来てもらいましょう。

変換前ポリゴン

 ちょうどよく真上から見ているのでこれを使います。
 では今回はポリゴンを90度まわしてみましょう。ちなみに Degree の90度は Radian の 0.5πに置き換えられます。
 まず最初に0番の頂点を計算して見ます。頂点の位置ベクトルは4次元ベクトルに変換します。

座標変換

 残りの頂点は下のような結果になります。

  • 0番目 : (1, 0, 1)
  • 1番目 : (1, 0, -2)
  • 2番目 : (-1, 0, 1)
  • 3番目 : (-1, 0, -2)

 下が図で表した結果です。

変換後ポリゴン

 期待通りになりました。

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