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頂点バッファを使用した3角形ポリゴンの描画

ページ更新日:2010/12/04
概要

頂点バッファを使用することにより、ポリゴンを高速に描画することができます。

頂点バッファを使用した3角形ポリゴンの描画
動作環境
必須環境
対応 XNA バージョン
  • 4.0
対応プラットフォーム
  • Windows (XP SP2 以降, Vista, 7)
  • Xbox 360
  • Windows Phone 7
Windows 必須頂点シェーダ バージョン 2.0
Windows 必須ピクセルシェーダ バージョン 2.0
動作確認環境
プラットフォーム
  • Windows 7
  • Xbox 360
  • Windows Phone 7 エミュレーター
サンプルの操作方法
内容

ポリゴンを描画するとき、「頂点バッファ」というものを使用して描画することができます。頂点バッファにはポリゴンなどのプリミティブを描画する際に使用する頂点データを登録することができます。頂点バッファを使用すると頂点データをビデオメモリ上に配置することができ、描画パイプラインはビデオメモリ上のデータからアクセスした方が、通常のメインメモリからアクセスするようりも非常に高速にデータのやり取りができるため、描画速度の向上が見込めます。

今回のようにポリゴン1枚の場合、高速に描画できているという実感はできませんが、数千、数万のポリゴンを描画する場合にその効果は目に見えるかと思います。

フィールド

/// <summary>
/// 頂点バッファ
/// </summary>
private VertexBuffer vertexBuffer = null;

頂点バッファを使用するには「VertexBuffer」クラスを使用します。ユーザー定義の頂点データを描画時に毎回パイプラインに送って描画していた場合は、頂点データを常に保持しておかなければいけなかったのですが、頂点バッファを作成した場合は頂点バッファが頂点データを管理するのでわざわざ頂点データを保持しておく必要はありません。

頂点バッファの作成

// 頂点の数
int vertexCount = 3;

// 頂点バッファ作成
this.vertexBuffer = new VertexBuffer(this.GraphicsDevice,
    typeof(VertexPositionColor), vertexCount, BufferUsage.None);

LoadGraphicsContent メソッド内で VertexBuffer を作成しています。

第1引数には GraphicsDevice を指定します。

第2引数には頂点データを格納する構造体の型、または使用する頂点データの頂点宣言を指定します。ここでは typeof で構造体の型を渡しています。頂点データには「頂点位置」と「頂点の色」を使用しますので、XNA Framework で標準で用意されている「VertexPositionColor」構造体を指定しています。

第3引数には作成する頂点の数を指定します。

第4引数には頂点バッファ使用法を指定しますが、特に何もなければ「BufferUsage.None」を指定できます。

VertexBuffer コンストラクタ
頂点データを作成するためのクラス「VertexBuffer」のインスタンスを作成します。
graphicsDevice GraphicsDevice 頂点バッファと関連付ける GraphicsDevice を指定します。
vertexType Type 使用する頂点データの型を指定します。
vertexCount int 作成する頂点数を指定します。
usage BufferUsage 頂点バッファの使用法を指定します。特に何もない場合は「BufferUsage.None」を指定します。
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// 頂点データを作成する
VertexPositionColor[] pointList = new VertexPositionColor[vertexCount];

pointList[0] = new VertexPositionColor(new Vector3(0.0f3.0f0.0f), Color.Red);
pointList[1] = new VertexPositionColor(new Vector3(3.0f, -2.0f0.0f), Color.Blue);
pointList[2] = new VertexPositionColor(new Vector3(-3.0f, -2.0f0.0f), Color.Green);

// 頂点データを頂点バッファに書き込む
this.vertexBuffer.SetData(pointList);

頂点バッファを作成したら、頂点バッファに頂点データをセットします。頂点データをセットするには「VertexBuffer.SetData」メソッドを使用します。

一度頂点バッファにセットした頂点データは頂点バッファで管理されるので、もう使用することがないのであればそのまま破棄してかまいません。

VertexBuffer.SetData メソッド
頂点バッファに頂点データをセットします。
T ValueType 使用する頂点データの構造体を指定します。
data T[] 頂点バッファにセットする頂点データの配列を指定します。頂点バッファに指定したサイズとセットする頂点データのサイズは一致させる必要があります。
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描画

// 描画に使用する頂点バッファをセットします
this.GraphicsDevice.SetVertexBuffer(this.vertexBuffer);

// パスの数だけ繰り返し描画
foreach (EffectPass pass in this.basicEffect.CurrentTechnique.Passes)
{
    // パスの開始
    pass.Apply();

    // 三角形を描画する
    this.GraphicsDevice.DrawPrimitives(PrimitiveType.TriangleList, 0, 1);
}

ポリゴンを描画するために、描画で使用する頂点バッファをセットします。GraphicsDevice には「SetVertexBuffer」メソッドがあり、これに頂点バッファをセットします。

GraphicsDevice.SetVertexBuffer メソッド
描画に使用する頂点バッファを指定します。
vertexBuffer VertexBuffer 描画に使用する頂点バッファを指定します。
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実際のポリゴンの描画には「GraphicsDevice.DrawPrimitives」メソッドを使用します。頂点バッファを使用する場合はにこのメソッドで描画することになります。ユーザー定義上点データをそのまま指定する DrawUserPrimitives メソッドとは違い、頂点バッファを使用して描画する場合はこちらのメソッドを使用します。

第1引数に描画するプリミティブの種類、第2引数に描画開始頂点インデックス、第3引数に描画するプリミティブの数を指定します。

GraphicsDevice.DrawPrimitives メソッド
指定された頂点バッファを使用してプリミティブを描画します。
primitiveType PrimitiveType 描画するプリミティブの種類を指定します
startVertex int 読み込む頂点の最初のインデックス
primitiveCount int 描画するプリミティブの数
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プロジェクト ダウンロード
ファイル サイズ 対応XNAバージョン プラットフォーム 作成日
xna_tips_vertexbuffertriangle_4_0_project.zip 122 KB 4.0 Windows (XP SP2 以降, Vista, 7), Xbox 360, Windows Phone 7 2010/12/04
xna_tips_vertexbuffertriangle_3_0_project.zip 21 KB 3.0 Windows (XP SP2 以降, Vista), Xbox 360 2009/01/04
xna_tips_vertexbuffertriangle_2_0_project.zip 19 KB 2.0 Windows (XP SP2, Vista), Xbox 360 2008/01/02
xna_tips_vertexbuffertriangle_1_0_ref_project.zip 19 KB 1.0 Refresh Windows (XP SP2, Vista), Xbox 360 2007/09/01

※ Ver 4.0 のパッケージには実行ファイルも含まれています。(Windows 版のみ)

サンプル実行ファイル (Windows のみ)
ファイル サイズ 対応XNAバージョン プラットフォーム 作成日
xna_tips_vertexbuffertriangle_3_0_exe.zip 6.5 KB 3.0 Windows (XP SP2 以降, Vista) 2009/01/04
xna_tips_vertexbuffertriangle_2_0_exe.zip 6.3 KB 2.0 Windows (XP SP2, Vista) 2008/01/02
xna_tips_vertexbuffertriangle_1_0_ref_exe.zip 6.2 KB 1.0 Refresh Windows (XP SP2, Vista) 2007/09/01
全コード
using System;
using System.Collections.Generic;
using System.Linq;
using Microsoft.Xna.Framework;
using Microsoft.Xna.Framework.Audio;
using Microsoft.Xna.Framework.Content;
using Microsoft.Xna.Framework.GamerServices;
using Microsoft.Xna.Framework.Graphics;
using Microsoft.Xna.Framework.Input;
using Microsoft.Xna.Framework.Media;
#if WINDOWS_PHONE
using Microsoft.Xna.Framework.Input.Touch;
#endif

namespace VertexBufferTriangle
{
    /// <summary>
    /// ゲームメインクラス
    /// </summary>
    public class GameMain : Microsoft.Xna.Framework.Game
    {
        /// <summary>
        /// グラフィックデバイス管理クラス
        /// </summary>
        private GraphicsDeviceManager graphics = null;

        /// <summary>
        /// スプライトのバッチ化クラス
        /// </summary>
        private SpriteBatch spriteBatch = null;

        /// <summary>
        /// 頂点バッファ
        /// </summary>
        private VertexBuffer vertexBuffer = null;

        /// <summary>
        /// 基本エフェクト
        /// </summary>
        private BasicEffect basicEffect = null;


        /// <summary>
        /// GameMain コンストラクタ
        /// </summary>
        public GameMain()
        {
            // グラフィックデバイス管理クラスの作成
            this.graphics = new GraphicsDeviceManager(this);

            // ゲームコンテンツのルートディレクトリを設定
            this.Content.RootDirectory = "Content";

#if WINDOWS_PHONE
            // Windows Phone のデフォルトのフレームレートは 30 FPS
            this.TargetElapsedTime = TimeSpan.FromTicks(333333);

            // バックバッファサイズの設定
            this.graphics.PreferredBackBufferWidth = 480;
            this.graphics.PreferredBackBufferHeight = 800;

            // フルスクリーン表示
            this.graphics.IsFullScreen = true;
#endif
        }

        /// <summary>
        /// ゲームが始まる前の初期化処理を行うメソッド
        /// グラフィック以外のデータの読み込み、コンポーネントの初期化を行う
        /// </summary>
        protected override void Initialize()
        {
            // TODO: ここに初期化ロジックを書いてください

            // コンポーネントの初期化などを行います
            base.Initialize();
        }

        /// <summary>
        /// ゲームが始まるときに一回だけ呼ばれ
        /// すべてのゲームコンテンツを読み込みます
        /// </summary>
        protected override void LoadContent()
        {
            // テクスチャーを描画するためのスプライトバッチクラスを作成します
            this.spriteBatch = new SpriteBatch(this.GraphicsDevice);

            // エフェクトを作成
            this.basicEffect = new BasicEffect(this.GraphicsDevice);

            // エフェクトで頂点カラーを有効にする
            this.basicEffect.VertexColorEnabled = true;

            // ビューマトリックスをあらかじめ設定 ((0, 0, 15) から原点を見る)
            this.basicEffect.View = Matrix.CreateLookAt(
                    new Vector3(0.0f, 0.0f, 15.0f),
                    Vector3.Zero,
                    Vector3.Up
                );

            // プロジェクションマトリックスをあらかじめ設定
            this.basicEffect.Projection = Matrix.CreatePerspectiveFieldOfView(
                    MathHelper.ToRadians(45.0f),
                    (float)this.GraphicsDevice.Viewport.Width /
                        (float)this.GraphicsDevice.Viewport.Height,
                    1.0f,
                    100.0f
                );

            // 頂点の数
            int vertexCount = 3;

            // 頂点バッファ作成
            this.vertexBuffer = new VertexBuffer(this.GraphicsDevice,
                typeof(VertexPositionColor), vertexCount, BufferUsage.None);

            // 頂点データを作成する
            VertexPositionColor[] pointList = new VertexPositionColor[vertexCount];

            pointList[0] = new VertexPositionColor(new Vector3(0.0f, 3.0f, 0.0f), Color.Red);
            pointList[1] = new VertexPositionColor(new Vector3(3.0f, -2.0f, 0.0f), Color.Blue);
            pointList[2] = new VertexPositionColor(new Vector3(-3.0f, -2.0f, 0.0f), Color.Green);

            // 頂点データを頂点バッファに書き込む
            this.vertexBuffer.SetData(pointList);
        }

        /// <summary>
        /// ゲームが終了するときに一回だけ呼ばれ
        /// すべてのゲームコンテンツをアンロードします
        /// </summary>
        protected override void UnloadContent()
        {
            // TODO: ContentManager で管理されていないコンテンツを
            //       ここでアンロードしてください
        }

        /// <summary>
        /// 描画以外のデータ更新等の処理を行うメソッド
        /// 主に入力処理、衝突判定などの物理計算、オーディオの再生など
        /// </summary>
        /// <param name="gameTime">このメソッドが呼ばれたときのゲーム時間</param>
        protected override void Update(GameTime gameTime)
        {
            // Xbox 360 コントローラ、Windows Phone の BACK ボタンを押したときに
            // ゲームを終了させます
            if (GamePad.GetState(PlayerIndex.One).Buttons.Back == ButtonState.Pressed)
            {
                this.Exit();
            }

            // TODO: ここに更新処理を記述してください

            // 登録された GameComponent を更新する
            base.Update(gameTime);
        }

        /// <summary>
        /// 描画処理を行うメソッド
        /// </summary>
        /// <param name="gameTime">このメソッドが呼ばれたときのゲーム時間</param>
        protected override void Draw(GameTime gameTime)
        {
            // 画面を指定した色でクリアします
            this.GraphicsDevice.Clear(Color.CornflowerBlue);

            // 描画に使用する頂点バッファをセットします
            this.GraphicsDevice.SetVertexBuffer(this.vertexBuffer);

            // パスの数だけ繰り返し描画
            foreach (EffectPass pass in this.basicEffect.CurrentTechnique.Passes)
            {
                // パスの開始
                pass.Apply();

                // 三角形を描画する
                this.GraphicsDevice.DrawPrimitives(PrimitiveType.TriangleList, 0, 1);
            }

            // 登録された DrawableGameComponent を描画する
            base.Draw(gameTime);
        }
    }
}
更新履歴
更新日時 更新内容
2010/12/04 XNA Game Studio 4.0 用に修正
2009/01/04 XNA Game Studio 3.0 のプロジェクト追加
2008/05/18 文章・プログラムの校正
2008/01/02 XNA Game Studio 2.0 用に修正
2007/09/01 ページ作成
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